◎あなたのサークルは、世間知らず御曹司の隣に配置されました。

「襟のとこのナットが四角形で……どっかで見たことあるなあと思ったんだけどさ、おたくの作ってるナットだよね」

「あっ」

 そこに写っているのは愛里の作ったねじねじロボット一号だった。

「これ、私のキーホルダーです。どこで落としたんだろう」

 ていうかなんでわざわざ写真に撮られて、しかも五馬技研さんのところにあるのだろう。とても恥ずかしい。顔から火が出そうな愛里は、思わず紙をひったくって、四つに折りたたんでポケットにしまってしまった。

「すいません、こんなの処分していただければいいですいいです!!」
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