◎あなたのサークルは、世間知らず御曹司の隣に配置されました。
「うちだけじゃなくて、愛知県、いや東海中の関係各社に送られてきているみたいで。もしかしたらって思って、ちょうどよかったわ!」
なんですって……!?
脳裏に思い出すのは、最後に見たねじねじロボット一号の姿で、それは夏コミ当日に持って行った鞄にぶら下がっていた。
社長夫人は愛里の背中をポンポンと叩いて素直に祝福の意を示してくる。
「行った方がいいよ! 丸井螺子さんの部品が評価されたのかも、ビッグビジネスチャンス到来なんじゃない!? 仲介料は取らないから安心して頂戴。ふふ、よかったわね!」
たぶんそれは、違います。
なおさんだ。
なおさんが、私を探しているんだ。