◎あなたのサークルは、世間知らず御曹司の隣に配置されました。
第40話 高まる想いと、離れていく想い
それから、二人で郡山の作ってくれたケーキを食べた。もちろん執事の淹れた紅茶付きで。たぶんスーパーに売ってるティーバッグの紅茶だけど、白手袋を装着した手で気品たっぷりに淹れてくれる雰囲気のおかげなのか、本当においしかった。
ああ、もう抑えきれない。
なおさんが、好きだ。
「なおさん、私ね」
狭く古ぼけた一室で、
袢纏を着た元・御曹司、現・漫画家志望の彼に、
彼の描いてくれたエリンギ作品ファンアートの前で、
「なおさんのことが、好き」
愛里は、告白していた。
「エリンギちゃん……」
尚貴の目が、見開かれて、吸い込まれそうなその瞳を正面から見つめながら、思いの丈をぶつける。
ああ、もう抑えきれない。
なおさんが、好きだ。
「なおさん、私ね」
狭く古ぼけた一室で、
袢纏を着た元・御曹司、現・漫画家志望の彼に、
彼の描いてくれたエリンギ作品ファンアートの前で、
「なおさんのことが、好き」
愛里は、告白していた。
「エリンギちゃん……」
尚貴の目が、見開かれて、吸い込まれそうなその瞳を正面から見つめながら、思いの丈をぶつける。