◎あなたのサークルは、世間知らず御曹司の隣に配置されました。
「何作ってるの?」
「坊ちゃんの夕飯だよ。今日は、海藻サラダに、れんこんハンバーグと、コーンポタージュスープ」
「私も手伝うよ」
「ばか、俺の仕事だ。おまえは漫画を描くのが仕事だろう?」
「まだ仕事じゃないけどね」
「学生は勉強が仕事、みたいなやつだ」
愛里はちゃぶ台にパソコンを置いて座布団に座る。今日はペン入れだ。パソコンが起動するのを待つ間、気になっていたことを尋ねてみる。
「郡山さんって、いつから執事なの?」
「俺か?」
ジュウっとフライパンで肉を焼きながら「んー俺は紆余曲折あって……」と、黄ばんだ天井を仰ぐ。
「若い頃になー……ハメられて死亡確定な状況で、旦那様に助けてもらうことになって、それからだな。執事を目指して学んだのは」
「え、ハメられて……死亡確定?」
なにそれ?!
急に飛び出してきたハードボイルドな生い立ちに、目を丸くしていると、
「いろいろあんだよ。おい愛里は、飯食ったのか?」
「うん。食べてきたよ」
「坊ちゃんの夕飯だよ。今日は、海藻サラダに、れんこんハンバーグと、コーンポタージュスープ」
「私も手伝うよ」
「ばか、俺の仕事だ。おまえは漫画を描くのが仕事だろう?」
「まだ仕事じゃないけどね」
「学生は勉強が仕事、みたいなやつだ」
愛里はちゃぶ台にパソコンを置いて座布団に座る。今日はペン入れだ。パソコンが起動するのを待つ間、気になっていたことを尋ねてみる。
「郡山さんって、いつから執事なの?」
「俺か?」
ジュウっとフライパンで肉を焼きながら「んー俺は紆余曲折あって……」と、黄ばんだ天井を仰ぐ。
「若い頃になー……ハメられて死亡確定な状況で、旦那様に助けてもらうことになって、それからだな。執事を目指して学んだのは」
「え、ハメられて……死亡確定?」
なにそれ?!
急に飛び出してきたハードボイルドな生い立ちに、目を丸くしていると、
「いろいろあんだよ。おい愛里は、飯食ったのか?」
「うん。食べてきたよ」