◎あなたのサークルは、世間知らず御曹司の隣に配置されました。

 自分ならあのキャラクターにするとか、こんな風に魅力を伝えたらこんなお酒になるかもしれないとか、まだ誰からも求められてもいないのに、各自好き勝手にキャラクターへの熱い思いの丈を血気盛んに叫び始めた。

「東京にしかないんだって! 今から行こうよ」
 はなやんが目をキラキラさせて言う。
「いや、名古屋に帰らないといけないから無理だ」
「それにすごく混んでいるみたいだから予約しないとだめだよ。コミケの今日なんて一番混んでるって!」
「えーじゃあ近いうちに行こう!」
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