◎あなたのサークルは、世間知らず御曹司の隣に配置されました。
世界のFUJITAとガラスの靴

第12話 (有)丸井螺子での勤務風景

 日付が変わる頃家に帰った。

 玄関のドアを開けるとすぐに、まだ起きていた母に、
「おかえり、あんた明日は仕事でしょ、さっさと寝ないと」
 と息付く暇もなく急き立てられた。

 たしかに、ここで一息ついたら動けなくなりそうだった。
 考えたい事は山ほどあった。
 けれど、疲れた肉体では考えたくはない事ばかりだった。
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