上司と私の偽恋愛 ※番外編追加しました※

長野県にある藤井家は家具などのインテリアを扱ってる店を経営していて特に一品一品オーダーメイドで作る品は高い評価を得ている。

涼太が大学を卒業し会社に入る時に社名も藤井家具店からCHAINON （ シェノン ）に変わった。

CHAINONとはフランス語で “ 幸福の連鎖、幸せを繋いでいく ” と言う意味で家具を通して長い人生を共にする際、たくさんの幸福が舞い降りてきてくれますようにとお父さんが考えたと言っていた。
特にフランス語が得意というわけではなくて、なんとなく響きが良かったからと言って決めたところがなんともお父さんらしい。


お母さんはというと、元々インテリアデザイナーとして藤井家具店の社員だったらしく、結婚してからは子育てを中心に、時々家の中でデザイン画を作っていた。


少し前までは量販店などの低価格な品を好む傾向が多く見られ、地方の同業者は次々に店を閉めていった。

涼太が入社後、小さめのインテリアもオーダーできるシステムを作りそれが見事にヒット！
商品のクオリティーの高さに人気に火が付いたのと、長く使うなら良い物がという本物志向の時代も重なって、ありがたいことに今では東京などのレストランや美術館などに置くインテリアのオーダーが増えていると言っていた。


レストランなどのインテリアに目が行くのは、私がそういった環境で育ったせいなのかもしれない。