上司と私の偽恋愛 ※番外編追加しました※
水野は俺の気持ちを理解してくれてその後も今まで通り気の合う仲間として接してくれた。
それ以降も社内で告白されることはあったが俺の気持ちは変わらなかった。
そんな中、藤井は俺が今まで出会った中で初めてのタイプだった。
俺とははじめ一言くらいか? しかも必要最低限のことしか話さない感じだったけど、だんだん慣れてきたのかチーム内で普通に笑い話もできるようになってきた。
だけど、なんていうか藤井には線を引かれている気がすると言えばいいのか? そんな気がしてならなかった。
それとなく様子を見ててわかったのは藤井は自分にとって気の許せる奴以外には見えない線を張っているようだった。
なぜそんなことをするのか?
無意識なのか?
俺は日に日にもっと藤井のことを知りたいと思うようになっていき自然と目で追うようになっていた。
それからしばらくして恒例のバーベキュー大会の時、肝試しをする為に全員で場所を移動 していた。
あれはなんでわざわざ男女チームなんだよ?それを望んでない俺みたいなのもいるってことを考えてほしい。
かと言ってそれを言ったら場がシラケるのもわかってるから言えないのだが。
俺は面倒くさくてトイレに行くフリをして抜け出した。
もうそのまま帰ってしまおうかと思い駐車場に戻ろうと来た道を歩いていたら、バーベキューの洗い場に人影が見えた。