上司と私の偽恋愛 ※番外編追加しました※
翌朝は朝からとても天気が良くてカーテンの隙間から洩れる太陽の光と鳥達の鳴き声で目が覚めた。
ベッドから起きて昨日涼太が置いてくれたペットボトルの水をゴクゴクと勢いよく飲み込んだ。
時計を見ると6時を過ぎたばかりでここ最近の日曜日の中ではとても早い目覚めかも。
部屋を出るとコーヒのいい匂いにつられて階段を降りリビングに入る。
「あら、おはよう! こんなに早く起きてくるなんて珍しいわね」
お母さんがソファーに座って優雅にコーヒーを飲んでいる姿は昔と変わらない。
「コーヒー飲む? 入れてあげるからそこに座って」
お母さんはキッチンへ向かい私専用のコップにコーヒーを淹れてソファーに座った私に持ってきてくれた。
ブラックが苦手な私の為に砂糖を入れてくれるところも変わらない。
東京に比べるとまだ朝の気温はいくらか低く少し肌寒く感じるが、温かいコーヒーのお陰で体もいい具合いに温まった。
「亜子が来てくれてお母さん嬉しかったわ。ありがとう。プレゼント大切にするね」
「ううん、私も去年行かなかったのずっと気になってたの。お母さんやお父さんと会えて良かった」
あらためて言うとなんだか恥ずかしいけど待っててくれた事が素直に嬉しい。
「じゃあたまには朝食の準備するね!」
「亜子が作ってくれるの? 実はちょっと二日酔いみたいで頭痛がするの。助かるわ」
「まかせて! と言っても適当だけどね」
私はお母さんの代わりにキッチンへ行きトーストを焼きながらスクランブルエッグと簡単なサラダをお皿に盛り付けてテーブルに用意していく。