上司と私の偽恋愛 ※番外編追加しました※
仕事に集中していると時間があっという間に過ぎてしまう。
イメージに近い感じにはなってきたけどいまいちピンとこない。
目がチカチカしてきて視線をパソコンから一旦外してみるとちょうど壁に掛かっている時計が見えた。
「あ、三井さんの資料!」
三井さんのデスクに目を向けるとすでに三井さんはパソコンに向かって仕事をしていた。
私は椅子から立ち上がり急いで三井さんのデスクへ向かった。
「三井さんこれ佐伯さんからです。三井さんがいない時に持って来たので私が預かってました」
持っていた資料を三井さんに渡した。
「仕事に集中していて資料を預かってから1時間位経ってました。すみません」
「ああ、ありがとう。急ぎじゃないから大丈夫」
三井さんは資料を引き出しの中に入れて素っ気なく喋るとすぐにパソコン画面へ目線を戻し作業を始める。
そぉーっと私も一緒になって三井さんのパソコンを覗き込む。
私は三井さんの作るデザインがとても好きでいつの頃からか時々(勝手に)見させてもらってる。
三井さんは人が考えないようなデザインを作るのを得意としてて凄く勉強になる。
どうしたらこんなのイメージできるんだろう。私にはどう頑張ってもこんなの思いつかない。
やっぱり才能なのかな……。
「三井さんて、どうしたらこんな可愛いのイメージできるんですか?」
思わず口から出た言葉を聞いてパソコンを見ていた三井さんが振り返った。