HappyMemory
「今日も早いのね」
「まぁ…でも今朝は寝坊しそうになったんだ」
少しテレながらもそう話す尚に、少し見惚れちゃう。
でも、尚が寝坊…か。
すごく珍しい。
この佐久良尚<サクラ ナオ>は私の幼なじみ。
小さい頃から成績優秀で頭脳明細。
まさに天才だった。
本来なら県一頭のいい高校だって行けたはずなのに、尚は勉学より部活を選んだ。
バスケットボールが強いとの有名高、流凪に入ったのだ。
まさか同じ高校に入れるなんて思ってもみなかったなあ…。