「極彩色のモノクローム」短編集
「なんでよ。」
一人、呟く。
見慣れた部屋。
窓際のベット。
薄暗い。
掛け時計は13時をさしている。
まだ、昼間だ。
今日は定休日。
だから、出掛けるつもりで。
雨だったから、
やめた。
そうか、
君は買い物に行ったんだっけ。
思い出す。
絵を描き始めると、
周りに気を配れなくなる自分に嫌気がさす。
そうだ。
君は買い物に行った。
雨の中。
バイクでなんて、
行ってないよね…。
そんな危ない事は、
やめて欲しい。
心配になって、
私は部屋を出た。