私の専属王子は金髪君
もし誰かに聞かれたら
女の子たちから
反感を買うのは分かりきっているから
慌てて菜月の口を塞いだ。


「ん!んん!!」


強く塞ぎすぎて
菜月に腕を叩かれたので
開放した。


「はぁ…。
そんな塞ぐ!?」


「ごめんつい聞かれたら
まずいと思って。」


テヘっとわざとらしく笑うと
菜月もわざとらしく
ため息をついた。


「で、もう決定事項だと…。」


あ、口を塞いだことは
許してくれたんだと思ったけど、
今一番の問題はそこじゃなかった。


私が何故か
夏目君と付き合うことになった事が
大きな問題。


「でもさ、遊びだと思わない?
きっとからかって
そんな事言ったんだよね?ね?」
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