私の専属王子は金髪君
思い出すと悲しくなって
唇をギュッと噛み締めると


「玲央君…、って言ったかな。
彼の容姿が気になる訳ではないんだよ。」


お父さんが気まずそうに口を開いた。


容姿が気になる訳じゃないって…


「だったら何がいけないの?」


玲央はちゃんと私と付き合ってると
言ってくれたし
丁寧に自己紹介もして
頭も下げていた。


彼の態度に落ち度はなかったはず。


「……。」


じっとお父さんを見つめても
理由を話してくれる素振りはなかった。


「ねぇ、お父さん答えてよ。」


沈黙に耐え切れず
私がそう聞くと


「凛は、なぜ彼と付き合う事にしたんだ?」


なんでって…


「…見た目はチャライし
高校に入って玲央の事を知った時は
苦手だなって思ってた。」
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