私の専属王子は金髪君
「そういう人たちはね、
火の輪から抜け出して
2人きりになった時に
愛の告白をしながらキスするの!!
そうすれば一生結ばれるって話!」


行事中に抜け出してってとこは
現実味があんまりないけど
なんかロマンチック…。


「菜月は遼君と抜けるの?」


「うーん、どうだろう?
特に約束はしてないし、
そもそも遼がこのジンクスを
知ってるとは思えないからな~。」


顎に指を添えながらそう言った。


確かに、遼君はジンクスとか
そういった類の事を
信じるようなタイプではないと思う。


「でも、知ってて
来てくれたら嬉しいね?」


私の言葉に菜月は
少し頬を赤らめて頷いた。


菜月は案外乙女だから
こういう事が好きだったりする。


それを遼君は知ってるはずだから、
もしこの噂を耳にすれば
菜月の為に叶えてくれると思う。
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