私の専属王子は金髪君

驚きつつも
ちゃっかりもぐもぐした玲央に
「美味しい?」と聞くと
ごっくんした後


「凛があーんしてくれたから
余計に美味い!!」


と尻尾を振る子犬のように
顔をクシャっと歪ませて笑った。



「それはよかった」と
サラッと流すふりをしたけど
本当は心臓の鼓動が早くなりすぎて
息苦しいくらいだった。



「あとは自分で食べてね。」


私が持っていた容器を玲央に渡すと
えーーと言いながらも
最後まで綺麗に完食していた。




そんな玲央を見て、
こんな何気ない日常が
ずっと幸せに続けばと願ったのは
内緒の話。
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