私の専属王子は金髪君
「ごめんお待たせ!」
外で待っていてくれた
菜月に駆け寄り、
今度こそ私達は
それぞれの家へと帰った。
***
家に帰る前に
100円ショップへ寄り
ラッピング用のリボンや箱を
買ってきた私は
クマのぬいぐるみと香水を取り出した。
あのお店でひらめいた事。
それはこのぬいぐるみに
私の香水を振りかけて
ピアスと一緒に
玲央にプレゼントするという事。
それを思いついたのにはわけがある。
数日前、私の部屋で
まったり過ごしていた時―――
「あー、やっぱ凛いい匂いする。
これつけてない時の
洗剤と凛そのものの匂いもいいけど、
今も好き。落ち着く。」
私の香水を手にしながら
ギューッと
きつく私を抱きしめた時に
突然そんな事を言い出したから。