私の専属王子は金髪君
そう自分に言い聞かせ
ベットから起き上がった。
スッキリさせるために顔を洗い、
ご飯を食べて支度を済ませた。
そして駅へ向かえば
いつものように玲央が待っていて。
「凛、おはよ。」
その笑顔に今日も癒される。
さっきまでのモヤモヤが
どこかへ吹き飛んでしまうように。
私は自分がこんなに単純だと思っていなかった。
玲央と出逢って、
知らない自分が顔を出す度、
恥ずかしくもあり、嬉しくもあった。
それは、そんな自分を引き出してくれるのが
玲央だから。
ニヤケる頬を隠しながら
いつものように登校する。
教室に着いて別れ間際
「凛、ごめん。
今日は用事があって一緒に帰れないんだ。」
玲央が申し訳なさそうに
眉を下げて謝ってきた。