私の専属王子は金髪君
でも、玲央にはどうしても会いたくない私は
『寝坊しちゃったから
お母さんに送ってもらう。ごめんね。』
と、メッセージをいれ
いつもより3本も遅い電車に乗ることにした。
玲央からの返信はすぐに来て
『わかった!凛が寝坊なんて珍しいな。
気をつけて来いよ。』
なんて、そんな事が書かれていた。
玲央はお母さんに
送ってもらうと言わなければ
例え自分が遅刻したとしても
私と同じ電車に乗ることは目に見えていた。
だから私はこう言うしかなかった。
いつも飛び上るほど嬉しくなる
玲央の優しさは、
今はひたすら辛いものでしかなかった―――