私の専属王子は金髪君
3本遅い電車に乗るという事は
必然的に遅刻決定。
だけど、そんな事はどうでもよかった。
とにかく、自分だけじゃ消化しきれないこの想いを
誰かに聞いてもらいたくて
菜月に電話をした。
「もしもし?菜月?」
菜月は2コール目ですぐに電話に出た。
『もしもし!今日遅刻?』
「うん…。それでね、聞いてほしい事があって…。」
私の声のトーンから何かを察したのか
菜月はすぐに
『とりあえず学校の方まで来て。
今日はさぼっちゃお!!』
と明るく返してくれた。
授業をさぼるなんて
今までしたことなかったけど、
今日はとてもじゃないけど
大人しく机と向かう気分にはなれなかったので
菜月の誘いに乗った。
電話を切った後、
私は予定通り電車に乗り
学校のある駅へ降りると
そこへはもう菜月が先に
待っていてくれた。