私の専属王子は金髪君
その顔は久しぶりに見る
お母さんの柔らかい笑顔だった。
「凛は、やっぱり
記憶があってもなくても、
玲央君と結ばれる運命だったのね。」
その言葉が
全てを物語っていた。
卒業アルバムや
私が書きとめていた日記。
その他もろもろ。
色んなものを手にした時、
少しずつ頭に浮かぶ光景。
部屋で1ページずつめくり、
写真たちを見て行くと
そこには笑顔で写っている
私と玲央の姿。
…そしてあの時見た女の子。
クラスのページを見れば
私達3人は同じクラスで
彼女は”石川沙希”という名前だった。
今度は日記を手に取り
一日ずつ読み進めれば
そこに出てくる名前は
”玲央”や”沙希”ばかり。