私の専属王子は金髪君
前にこっそり見た
生活ノートや写真には
この2人の存在は一切感じなかった。
お母さんはきっと
私がいつか覗き見る事を分かっていて
重要な記憶のカギになるものは
別の場所にしまってあったんだ。
それが今渡されたもの達だ。
その中には
生活ノートから破られていた
あの数ページもあった。
それを取ろうと
手を伸ばした時
チャリンと小さな音を立てて
何かが落ちてしまった。
床に落ちたそれを拾い上げた瞬間
「…これっ!!!」
今までの思い出せなかったのが
嘘のように
一瞬で私の頭の中に
失った記憶達が戻ってきた―――