私の専属王子は金髪君

自転車で凛の家まで向かう途中、
色んな思い出が俺の頭の中に
蘇ってきた。


あれは俺たちが
初めて会った日の事…







「こんにちは!!」


5歳になる少し前の事。
砂場で遊んでいると
近くに駆け寄ってきた一人の女の子。
長い黒髪がすごくきれいで
目が大きくて可愛いかった。
でも、そんな見た目とは反対に
性格は明るくて元気な子だった。


「神崎凛!
お引越ししてきたの!!
今日からよろしくね!」


「うん!よろしく!!」



これが俺と凛の出逢い。


あとから聞いた話、
凛の母親と俺の母親は高校の同級生で
仲が良かったらしい。


元々アパート暮らしをしていたけど、
家を建てたのでこの街に引っ越してきた。
そしてその一軒家は
俺の家から徒歩5分と
とても近い場所にあった。
< 198 / 233 >

この作品をシェア

pagetop