私の専属王子は金髪君
卒業式が終わり、
帰ろうと下駄箱へ向かう途中
「夏目!」
担任に呼び止められ
あることを聞かされた。
「神崎な、お前と同じ高校
受験して受かったぞ。」
「…え?」
「この辺の二次募集がある
高校を何校か勧めたんだけど、、
自分が行きたい高校の事は覚えていたみたいで
頑なに進路を変えようとしなかった。
その理由は分からないみたいだったけど
『どうしてもこの学校じゃなきゃヤダ。』
そう言って聞かなかったそうだ。
例え記憶を失っていても、
お前と神崎はずっと繋がってるんだな。」
高校側に事情を説明して
回復した神崎に
病室で受験をさせてもらえることになった。
成績は他の受験生と比べても
トップクラスだった。
など、俺の知らない情報を
たくさん与えてくれた先生は
『頑張れよ。』と俺の肩を叩いて
職員室へと戻って行った。