私の専属王子は金髪君


「玲央…?」


ゆっくりと顔を上げれば
眉を下げて笑う玲央がいた。


「今度こそ…、守れてよかった…。」


囁くように
小さくそう零した玲央は
私をきつく、強く
苦しいくらいに抱きしめた。




「玲央…、私、全部思い出したよ…?
今まで忘れててごめん…。
それと…ありがとう。」


安心したせいで
一気に溢れ出した涙を
指ですくうように拭ってくれた玲央は
とても優しい顔をしていた。


「忘れてたことなんてどうでもいい。
忘れてたって、俺たちは繋がってた。
凛は、記憶を失くしても
もう一度俺を好きになってくれた。
それに、今こうして
あの時の約束を果たせてる…。
俺今、幸せすぎてまじでやばい…。」
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