私の専属王子は金髪君


玲央の言葉に
拭ってくれた涙が
もう一度溢れ出した。



あの時の約束とは
多分、玲央の5歳の誕生日にした
織姫と彦星の話の事だろう。



まさか、実際こんな日が来るとは
思っても見なかったけど、
こうして巡り合う事が出来て
本当によかった…。



さっきまで、
玲央に会ったら言いたい事
たくさんあったはずなのに
今は胸がいっぱいで言葉が出てこない。


だけど、言わずとも分かるよ
と言わんばかりの笑みを見せてくれる玲央が、
やっぱり私は大好きだ。





そんな思いを込めて
ギュッと玲央に抱き着いたとき



「大丈夫ですか!?」


周りにいた誰かが呼んでくれたんだろう。
パトカーが数台と
救急車が数台来ていた。
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