私の専属王子は金髪君
「いやー、玲央から
凛が全部思い出したって
連絡もらった時は
ドッキリかと思ったけど
本当に記憶が戻っててよかったよ。」
チューッとドリンクを飲みながら
そう言ったのは琉伊。
「琉伊も沙希も、
心配かけてごめんね。」
「何言ってるの!
確かに心配はしたけど、
今こうしてまた凛と話せてる。
それだけで私は十分だよ。」
その言葉と共に
ニコッと笑ってくれた沙希に
心があったかくなった。
それからは
会えなかった分に溜まった
たくさんの話を聞いた。
琉伊が一年生にして
サッカー部のエースになったとか
この前2人が喧嘩したこととか、
本当に他愛もない事。
だけど、そんな話を出来るのは
私はすっごく嬉しくて
終始ずっと顔が緩んでいたと思う。