私の専属王子は金髪君
「な…っ!そんなわけ…!」


「強がらなくてもいいんだよ!
そういう所も可愛くて好き!」


へへっと笑って見せる玲央に
更に体の熱が上がった気がした。


私の心は
玲央の”好き”という言葉に
過剰に反応してしまう。


「あ、今俺にドキッとしたでしょ?」


何でもお見通しと
自信満々の顔で言い当てられて
もう否定が出来なかった。


俯いた私の視線の先は
自分のローファーのつま先。


心を落ち着かせようと
そうしたんだけど、
玲央が私の頭にポンと
温かい手を置いて
髪をクシャクシャっと撫でた。


「ちょっ!」


「ホント、凛って分かりやすい。
純粋だよね~。」


玲央の手から逃れようと
手を掴んで
バッと顔を上げると
嬉しそうなのに
寂しそうに微笑む玲央の笑顔が
そこにあった。
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