私の専属王子は金髪君


守るって何から?
って思ったけど、
今の玲央にはとてもじゃないけど
聞けなかったので
心の中に閉まっておいた。



玲央の余りの変わり様に
忘れていたけど、
ここが路上だと思い出した時には
玲央の震えは止まっていて、
いつもの笑顔に戻っていた。


辺りを見ると
行き交う人たちが
コソコソと話しながら
視線を私達に向けているのが分かった。


他人様の前で抱き合うなんて、
なんてことをしてしまったのかと気付き、


「走ろう!!」


玲央の手を引っ張って
学校まで全力疾走した。


「ハァ…、ハァ…。」


昨日に続いてダッシュなんて…。
運動不足の私には辛かった。


だけど玲央は
さっきみたいに
呼吸が乱れていることはなくて
平然としていた。
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