私の専属王子は金髪君
「なんでそんなに余裕なの…。」


ポツリと口に出した時思い出した。


確か玲央は運動神経も抜群だと
女の子たちが騒いでいた事を。


「凛は運動不足だな。」


私の呟きが聞こえていたのか
玲央は私を見て笑っていた。


「しょ、しょうが、ないでしょ…。」


ちょっとバカにされた気分だったけど
ここで言い返している余裕はなくて。


途切れ途切れの返事をしながら
何とか酸素を取り込もうと
大きく息を吸った時、


「そう言えば、
手繋いだままだけどいいの?
俺としては嬉しいんだけどさ。」


………ん??


玲央を見れば
楽しそうに笑みを浮かべていて、
次に自分の手に視線を移すと


「ぎゃあ!!」


隙間なく
ピッタリと私と玲央の手は
繋がれていた。
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