私の専属王子は金髪君
「でも、この半月で
何人も告白してるのに
全員振られてるんでしょ?」


お弁当のから揚げを食べながら
菜月は言った。


実はそうなんだよね。
彼女とっかえひっかえ
してそうなのに、
まだ1人も彼女がいない。


だから、みんな1番目の
彼女になろうと必死なんだ。


「ね~。
実は別の学校に彼女いるとか?」


「それはないんじゃない?
この半月、夏目君を
尾行してる女の子が
女の影は一切ないって
話してるの聞いたよ。」


…尾行って。
それ犯罪だよ。


「もしかしたら、
案外真面目なのかもね。」


そんな菜月のポロッと
零した言葉を私は聞き流した。
だって絶対ありえないと思ってたから。


―――同じ時間を過ごすまでは
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