私の専属王子は金髪君
「玲央?」
「ん?」
溢れる想いを言葉に出来ない変わりに
私は思いっきり背伸びをして
玲央の頬に口づけをした。
「…は?」
左の頬を手で抑えて
ポカンとしている玲央。
鳩が豆鉄砲をくらったって
まさにこの顔の事だ。
そんな玲央がおかしくって
「ふふ…っ」と吹出すと
顔を両手で包まれ
強制的に視線を絡ませられた。
形勢逆転。
玲央の瞳は熱を帯びていて
目を反らしても
感じる視線に顔が真っ赤に染まって行く。
「凛、俺の方見て。」
その声はとても甘く、
抗うことなくそれに従うと
「凛。俺、本気で凛が好きだよ。」
嘘1つない
真っ直ぐな言葉をくれた。
そのおかげなのか
「…私も玲央が好きだよ。」
躊躇うことなく
スッと口から出た初めての言葉。