私の専属王子は金髪君
***


「ふ~、上出来じゃね?」


玲央に手には完成したしおりの
下書きがしっかりと握られていた。


「うん!見てるだけで
ワクワクしてくるよ!」


内容を記す文字は私が書いて、
絵は玲央が描いてくれた。


何と玲央は頭が良くて運動も出来て、
更には絵のセンスまであったらしい。


玲央の描く絵は、
男の子の落書きではなくて
女の子も好みそうな
キャラクター性のあるものだった。


独自の顔をした
猫やウサギなど、様々な動物に加えて
文字を縁取るラインのデザインまでも
書き込んでくれた。
おかげで下書きは
私が書いた殺風景な物が
一気に華やかになった。


「玲央ありがとう!」


「俺は絵描いただけだし。
凛こそありがとーな!」
< 88 / 233 >

この作品をシェア

pagetop