私の専属王子は金髪君
「好きだよ、玲央。」
目を合わせて言うのは照れくさくて
玲央の両手を握り、
それを見つめながら想いを伝えた。
ギュッと握った手から
言葉以上の想いが伝わるように
願いを込めながら。
でも、一向に返事をしない玲央を
不思議に思って上を向くと
夕焼け空の下でもわかるほど、
顔を赤く染め上げていた。
「…っ!」
「…不意打ちは無しだろ。」
そんな玲央の表情に驚いたのも束の間、
顔を手で隠しながら
上を向いてしまったので
その顔は一瞬しか見ることが出来なかった。
「なんで隠すの~?見せてよ!」
そんな玲央に私の中の
からかいたい精神が疼いて
隠した腕を離そうと
飛び跳ねてみたけど
無駄な行為だった。