櫻春風花ーかざはなー

――――――――――




「おい総司ぃ~~

せっかくの非番なんだし~
んな物騒な事やめよ~ぜ?なぁ~」




道場では、総司の逆鱗に触れた平助が駄々をこねていた。




「いいじゃないですかぁ~!私だって稽古したいんですぅ~!
誰も相手してくれないから~」


「そりゃおまえが強いからだろーがよ!だいたいおまえが相手に出来るようなやついねぇだろ!

な?」



「しばらく稽古してないから腕鈍ってるんです!

ちょっとですから、相手してくださいよ!」


ばたばたとこれまた駄々をこねる総司の目は新選組随一の剣豪といわれる殺気に満ちた瞳ではなく、まだ幼い少年のものだった。



彼は、純粋に稽古をしたいと思っているのだろう。


えぇ~
と総司との稽古を渋る平助と、未だに駄々をこねる総司、他、傍観者の永倉、原田たちのもとへ、一人の隊士がやってきた。




「あ!
先生方!局長がお呼びでしたよ?なんでも、大事なはなしがあるとか…」




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