櫻春風花ーかざはなー
「土方さん。」
食事を終えた沖田は、副長室の前にいた。
「なんだ、総司か。
暇ならこいつらに目を通すの手伝ってくれ。
たまりまくって手におえねぇ」
部屋の中には、土方が机の前にあぐらをかいており、キセルを片手に書類とにらめっこしていた。
「しょうがないですねー」
くすくすと笑いながら、沖田も土方の隣へ行き、書類を読み始めた。
傍らに積んである量を見ると、だいぶ滞っていたらしい。
「お師匠様も大変ですねー」
「あ?」
ガシガシと頭を掻きながら仕事をする土方を見て、沖田はクスクス笑っていた。