櫻春風花ーかざはなー
「ありがとうございます!
これからよろしくお願いいたしますっ!」
額を畳になすりつけるように深く、深くお辞儀をして、瑠璃は感謝の意を示した。
「よかったですね!瑠璃!」
声をかけた沖田に、瑠璃は大きく頷いた。
「しかし、正式に入隊したとはいえ、すぐに隊務にあたるわけにもいかんし、まずは総司について実践を学ぶといい。総司、瑠璃を頼む。」
「承知しました!」
明るく答える沖田に、近藤は満足そうに笑った。
「それと………」
「?」
後ろの引き出しをごそごそとあさり、近藤は小さな布袋を取り出した。
「これを。」
ガチャン。
金属特有の音を鳴らし、瑠璃の前に置かれたそれ。
「それで自分にあったものを買いなさい。」