恋愛イデアル。
沈黙の朝。
・焼き菓子。

のんびりとイデアルと俺は通学路を歩む。

徒歩(とほ)で。

湿地帯で(おぎ)やススキが揺れていた。
晩秋だ。

「寒さ対策だなあ」とイデアル。
「そういえば朝ご飯がパンになった」と俺。
「ほうほう。橘くん?
そういえばまたパーティーでもしたいねえ」とイデアル。


パーティーか。

「そうだなあ」と俺。
女子高校生と男子高校生のやりとりで、ふと俺はイデアルとずっと話をしたい、とそう感じた。


空が暗い。沈黙の朝のように。
雲が太陽光を覆い隠していた。
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