恋愛イデアル。
水守市の水門。
水守市の水門。

イデアルと俺は二台の自転車でデート。
川をその上流まで探すのだ。

「池だなあ」とイデアル。

その川を水門が貯水池を作っていた。

「貯水池だよ」と俺。
イデアルと俺は自販機で缶コーヒーを買う。

「暖かいなあ」
「なにが?」
「缶コーヒーだよ」とイデアル。

確かに。

「そろそろ冬だなあ」と俺。
「そうさね冬休みだよ」とイデアル。

貯水池はその水辺が冷たい風で揺れていた。
初冬だ。

「水辺は誰が管理してきたのだろうな?」とイデアル。
「分からないな」
「歴史の勉強だよ」とイデアル。

缶コーヒーを飲む。糖分。
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