恋愛イデアル。
過去からのリンネ。
リンネは青空文庫を読む。

電子書籍となったそれを。
それはリンネのほの暗い土蔵の記憶と結びついていた。

それは植物でも動物でもないもの。

ほの暗いもの。

その存在を見つめることからリンネの遍歴(へんれき)は始まったのではなかったか?

くずし字。
それは古さゆえに原生生物をどこかで思わせた。

そして過去への志向がリンネにはあったのではないか?

夏空だ。
苦労も喜びも今という瞬間を過去のものへと変えるためだ。

だからリンネには過去があった。
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