365日のラブストーリー
車は品川を過ぎたあたりから、首都高に入っている。土曜のこの時間なら、さすがに道は空いている。普段高速に渋滞が起こりやすいのは、営業車と流通トラックの影響だという話を聞いたことがあるが、それも嘘ではないのかもしれない。
今日は休日なのだと実感してから、どんな素敵な場所で朝食を食べられるのか思いを巡らせようとした。けれども、それもすぐに断念する。
(どうしよう)
何を見ても考えても、意識が神長に向いている。
(どうしてなのかなあ)
もし隣にいるのが千晃だったらどうだっただろうかと考えてみようとしてみたが、何も思い浮かばない。
そうこうしているうちに、この不思議な空気感を楽しまない方がもったいないような気がしてきて、有紗は自分から神長の横顔に目を向けた。
「どうしました?」
ふいに優しい声を掛けられて、一度は治まったはずの鼓動がふたたび速まった。
今日は休日なのだと実感してから、どんな素敵な場所で朝食を食べられるのか思いを巡らせようとした。けれども、それもすぐに断念する。
(どうしよう)
何を見ても考えても、意識が神長に向いている。
(どうしてなのかなあ)
もし隣にいるのが千晃だったらどうだっただろうかと考えてみようとしてみたが、何も思い浮かばない。
そうこうしているうちに、この不思議な空気感を楽しまない方がもったいないような気がしてきて、有紗は自分から神長の横顔に目を向けた。
「どうしました?」
ふいに優しい声を掛けられて、一度は治まったはずの鼓動がふたたび速まった。