365日のラブストーリー
(どんなときでもしっかりしているように見えるけれど、ほんとうは疲れてたんだなあ)
 苦しくならないようにと、身体を隣に移動する。神長が薄く目を開けた。

「神長さん、せっかくベッドがあるのでこのまま少しだけお昼寝しませんか。わたしもおなかがいっぱいで眠たくって」

 見つめられながら返事を待っていると、やがて「はい」とつぶやいて、靴を脱いでベッドに寝直す。有紗もそれにならって神長のすぐ隣で仰向けになった。

「休日っていうかんじです。ずっとお休みだったら、もっとゆっくりできるのに」
「そういえば昨日、ようやく旅行先を決めました」

「どこにしたんですか?」
「グアムに」

「ちょっと意外かも。でもいいですね、近いし現地でゆっくりできそうだし」
「よかったら週末、来ませんか」

 そっと手を取られて首を横に傾けると、神長と目が合った。
 もしかしたら、土日だけでも来られる場所ということまで考えて、グアムを選んだのだろうか。

「いいんですか? わたしが行っても」
「もちろん」
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