365日のラブストーリー
食事の準備をすっかり終えてから椅子にかける。ハーブティーの香りに癒やされながら、まずはベーグルを一口かじる。つぎに絶妙な半熟加減のスクランブルエッグを掬って、ふと窓の外に目を向けた。
(今日はすごく良い天気だったのにな)
予定では船の科学館に行くはずだった。都心部でありながら公園の緑と海がすぐそばにある、気持ちの良い場所だ。今日の天気なら外の散歩もそれほど寒くはなかっただろう。
(そういえば、心暖ちゃんご飯食べられたのかな)
考え始めたとたんに、のんきに食事をしていることが申し訳なくなってくる。
(病状によってはきっと森住さんもつきっきりで、買い物にも行けないだろうし)
もちろん、そういう時の備えくらいはあるはずだ。仕事をしていれば買い物に行く気力がないときもあるだろうし、子供用の何かも置いてないわけがない。
有紗はスプーンに熱を奪われてしまったスクランブルを口に運んだ。
(今日はすごく良い天気だったのにな)
予定では船の科学館に行くはずだった。都心部でありながら公園の緑と海がすぐそばにある、気持ちの良い場所だ。今日の天気なら外の散歩もそれほど寒くはなかっただろう。
(そういえば、心暖ちゃんご飯食べられたのかな)
考え始めたとたんに、のんきに食事をしていることが申し訳なくなってくる。
(病状によってはきっと森住さんもつきっきりで、買い物にも行けないだろうし)
もちろん、そういう時の備えくらいはあるはずだ。仕事をしていれば買い物に行く気力がないときもあるだろうし、子供用の何かも置いてないわけがない。
有紗はスプーンに熱を奪われてしまったスクランブルを口に運んだ。