[短]僕のブラック彼女
午後イチの講義を受けるため、僕はジリジリと容赦なく照りつける太陽を睨み付ける

遠くに目を向ければ陽炎が揺らめいていた

「マジ、暑い、、、」

独り言は誰にも拾われることなく、灼熱のアスファルトに吸収されていった

色白の僕もこの季節だけはこんがりと焼き上げられる

もう少しでキャンパスに着くという頃、僕を見つけて
走ってくる女の子

100%凪ではないよ?

凪は僕を見つけて走ってくるなんてことはしない。

言うなれば、その役目は僕だから。

「夏八木くーん、おはよーっ!」
「あ、おはよう。玉田さん。」
「今日、もしかして一緒?」
「玉田さんも臨床心理?」
「うん。一緒にいい?」
「いいよ。」


別に深い意味はなかった

ただ、一緒に講義を受けるだけ、、、




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