蒼い僕と碧い君~栞が繋いだ君との約束〜

本?手帳?日記?

さて、いきなりだが今日も今日とて、僕は図書室に向かっている。勿論、渡り廊下の方だ。


「今日は何を読もうか…」
(入学してから、毎日来てるからそろそろ読む本が無くなってくるな……。)

この図書室は、新しい図書室が出来てから倉庫のような役割になっており、新しい本等の、いわゆる「新刊」はほとんど置かれていない。それに加えて、自分で言うのも何だが、僕は読書家だ。普通の人より読むペースが格段に早い。それ故、自然と読破される本だけが増え、まだ読んでない本が無くなってくるのだ。

僕はふと、本棚の上から三つ目の一番端にある本に目がいった。

(こんなのあったか? 見落としてたのか……?)

それは、律儀にも本の表紙と裏表紙から伸びた、真っ赤なリボンによって閉じられていて、本と言うよりかは、手帳…日記?に近いものだった。

僕は好奇心から、その本のような、手帳のような、はたまた日記のようなものを盗み見ることにした。

(盗み見ると言うと、誰か、知らない人のものを勝手に見ていることになるから少しちがうか?……まぁ、どうでもいいか。)

「どうせ、読むし。」



僕は、まるで決意表明の様に口に出し、静かに、けれどワクワクしながら、一ページをめくった。

< 4 / 4 >

ひとこと感想を投票しよう!

あなたはこの作品を・・・

と評価しました。
すべての感想数:0

この作品の感想を3つまで選択できます。

この作家の他の作品

茜
Haruki∞/著

総文字数/1,769

恋愛(純愛)5ページ

表紙を見る

この作品を見ている人にオススメ

読み込み中…

この作品をシェア

pagetop