ずっと恋していたいから、幼なじみのままでいて。
ど、どうしよう。他にもいっぱい用紙が置いてある中から、よりによってこんな文字が書かれた紙を雄太が拾うなんて。


こんな偶然が本当にあるの?


動揺しているあたしの様子を見て、雄太がちょっとだけ口元を緩めて言った。


「言っとくけど本当にこれは偶然だから。俺もこの用紙を見たとき驚いた。マジで俺たち運命だわ」


――ドキン……!


そんなこと言われて、ますます頭が熱くなって全身に汗が噴き出た。


う、運命って、なに言ってるのよ雄太のバカ!


そんな余裕の表情してるけど、もうすぐ委員が来て、この文字を読み上げるんだよ!?


全校生徒が注目しているこの場で!


そしたらあたし、もうどこにも逃げ隠れ出来なくなっちゃうよ!


どうしよう。どうしよう。どうしよう!
< 107 / 223 >

この作品をシェア

pagetop