ずっと恋していたいから、幼なじみのままでいて。
「それでは一位になったチームから用紙を読み上げまーす」
マイクを持った委員が、雄太から用紙を受け取っている。
追いつめられたあたしの心臓は今にも煙が出そうなほどドクドク鳴って、限界寸前だ。
あれを読まれたら、もう……!
「ダメ!」
あたしは叫びながら全身の力で雄太の手を振り解いた。
そして委員の手から強引に用紙を奪い取り、この場から必死になって逃げ出す。
「瑞樹!」
雄太の声が聞こえたけど、振り向かずに懸命に走り続けた。
この意外な展開にポカンとしていた会場の雰囲気が、すぐに笑いに変わる。
「イケメン副会長が、捕獲した女子に逃げられたぞー!」
「あの紙、なんて書いてあったんだよ⁉︎ 女子が逃げ出すような恥ずかしいことだったのか⁉︎」
「きゃー。甲斐くんたらエッチなんだから!」
男子のふざけた笑い声に混じって、マイクの音声が響く。
「借り物に嫌われて逃亡された副会長は、残念ながら失格です! はい、甲斐くんお疲れ様でしたー!」
ドッと歓声が湧いた。
マイクを持った委員が、雄太から用紙を受け取っている。
追いつめられたあたしの心臓は今にも煙が出そうなほどドクドク鳴って、限界寸前だ。
あれを読まれたら、もう……!
「ダメ!」
あたしは叫びながら全身の力で雄太の手を振り解いた。
そして委員の手から強引に用紙を奪い取り、この場から必死になって逃げ出す。
「瑞樹!」
雄太の声が聞こえたけど、振り向かずに懸命に走り続けた。
この意外な展開にポカンとしていた会場の雰囲気が、すぐに笑いに変わる。
「イケメン副会長が、捕獲した女子に逃げられたぞー!」
「あの紙、なんて書いてあったんだよ⁉︎ 女子が逃げ出すような恥ずかしいことだったのか⁉︎」
「きゃー。甲斐くんたらエッチなんだから!」
男子のふざけた笑い声に混じって、マイクの音声が響く。
「借り物に嫌われて逃亡された副会長は、残念ながら失格です! はい、甲斐くんお疲れ様でしたー!」
ドッと歓声が湧いた。