ずっと恋していたいから、幼なじみのままでいて。
始まりの予感
授業を終えた放課後、委員会活動に召集されたあたしは、ジャージに着替えて校外へ向かった。


あたしが所属している美化委員会は、地域へのアピールのためなのか、校外での活動がやたらと活発だ。


近所の公園のゴミ拾いとかは、どこの学校でもやってることだと思うけど……。


「でも横断歩道の信号機を、脚立に上ってぞうきんで拭くのって、一般の高校生がやんなきゃなんない仕事かなー!?」


校門を出てすぐの場所にある信号機の拭き掃除を命じられたあたしは、悲鳴を上げた。


同じグループの子たちは、ジャンケンで負けたあたしが脚立の上で大騒ぎしているのを、下から笑って見ている。


歩行者用信号機って実際にはそれほどの高さじゃないし、落ちたところで命に別状はないけど、やっぱり怖いぃ!


「よお瑞樹。頑張ってるか?」


「雄太!?」


ふと下を見ると、どうやら様子を見に来たらしい雄太が、あたしを見上げながら笑っている。
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