ずっと恋していたいから、幼なじみのままでいて。
ならばふたり一緒に願い、祈り続けた果てに、きっと望む世界があたしたちを待っている。


「俺たちはいつまでも一緒だ。瑞樹」


雄太に肩を抱き寄せられて、あたしは微笑んだ。


「うん」


短い返事に、詰め込み切れないほどの想いをギュッと詰めて。


大好きな人の肩に頬を預けて目を閉じると、幼い頃に見た情景が、ありありと浮かんでくる。


真っ白な鳩の羽ばたき。


パイプオルガンと教会の鐘の音色。


お父さんとお母さんの優しい笑顔。


バージンロードを彩る無数の花びら。


そしてあたしの隣で、手を差し伸べてくれた雄太。


あのとき、ずっとそばにいたいと心から願った人が、今もこうして隣にいる。


だから一緒に願おう。大好きな雄太と。


あたしたちはお互いが、かけがえのない宝物。


いつまでもどこまでも、決して離れないって。


大好きだよ雄太。


ずっとずっとずっと、永遠に大好きだよ――……。





   【END】
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