ずっと恋していたいから、幼なじみのままでいて。
悲しい答え
それからあたしは一晩中、どんなにお母さんがドアの外から呼びかけても、部屋の中から出なかった。


諦めたお母さんが晩御飯をわざわざ部屋の外まで運んでくれたけれど、まったく手をつけなかった。


とにかく現実逃避がしたい。


ベッドに丸まって目を閉じて、必死に頭をカラッポにして自己防衛しても、涙は次々とあふれてくる。


何時間たっても涙はちっとも止まってくれなくて、枕カバーがビショ濡れになっても、まだ泣いて。


いつの間にか泣き疲れて、うとうと眠ってしまっていた。


そして夜が明けて、閉じたカーテン越しの朝日が部屋を明るくする。


目覚めたあたしは、人形みたいに力なくベッドに横たわってボーっと天井を見上げていた。


……学校、行かなきゃ。


本当は休みたいけど、休むなら理由を先生に説明しなきゃならない。


『うちの両親が離婚することになりました。悲しいから学校休みます』って?


そんなこと説明するくらいなら、無理してでも学校行った方がまだマシだ。


それにお母さんに、学校休みたいって言うのも、責めているみたいで気が引ける。


これ以上お母さんを苦しめたくない。
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